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ようやく、セバスチャンの説明が終わったようだった。
このゲームでのPK(プレイヤーキラー)に対する取扱いやゲーム内の税金とった必須の知識は最初のほうにまとめて解説してもらったので、後半は完璧聞き流していた。
居眠りしてしまったプレイヤーは二週目に突入するという都市伝説があるけどそんなことはなく、初期アイテムの支給に移る。
まずは治療ポーション×10と生命力回復ポーション×5、精神力回復ポーション×5といった定番回復アイテム。
これらはβ版のままなら、飲もうが体にぶっかけようが効果はあるらしい。
理科室にあるようなフラスコに各色の液体がコルクで蓋されているアイテムなのだけど、プレイヤーにぶつけたとき以外は割れることがなく、破片は飛び散らないし、中身がちょびっとしかかからなくても効果は減少しないという……まぁゲームらしい回復アイテムだ。ちなみに二人同時にかけようとしたら最初に触れたほうのみ有効となるとか。
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どうにかこうにか想定とは違った組み合わせになってしまったマテリアルを受け入れた。
あとは精神を切り替えるだけだ。
しかし、≪風:体術≫っていったいどういう効果になるのだろうか?
まったく予想がつかないというのも困ってしまう。
ここはちょっと発想を変換して、まずは属性と武器という大分類から考えてみることにしようか。
そう認識することで、攻略サイトに記されていたβ版の有名プレイヤーの戦闘スタイルに当てはまるものがあることを思い出した。
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朝食のとき、母親にいつものように夏休みの大半を筐体の中で過ごすことを告げると笑って容認された。
母は母でまたなにか趣味に時間を費やすのだろう。
家事などは任せようと思えばすべてロボットがやってくれるから問題はない。
二十年前に画期的な人工知能が発表されてから世界は変わっていった。
民衆に広めないで支配層によって独占しようとした国、兵器に搭載することで全世界に無言の圧力をかけられるようになった国、導入するだけの資本力がなかった国、資源を奪われるだけの国。
日本の場合は、民間に広く流通されてありとあらゆる家電に人工頭脳『セバスチャン』を搭載するようになった。
年月を重ねるごとに工場などに働いている人はロボットにとってかわっていき、人々は働かずにして裕福になっていった。
そうなってくれると娯楽分野は発達していき、『セバスチャン』に運営してもらうVRMMOは大流行することになる。
ゲームとは人生である、とは誰の言葉だったか。
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