言の笹舟 web小説レビューサイト

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人気小説・ランキング上位のもの・捜索依頼されているものなどを読んで、気に入ったもののみレビューします。
2013年はこのブログだけでなくやる夫スレでも頑張っていきますよー!



NARUTO~閉ざされし、されど鍵ある扉~ 101

 シカマル、いの、チョウジ。この三人は幼馴染みであり、将来はスリーマンセルを組むことが決定している。
 彼(彼女)らの親父たちがスリーマンセルを組んでいたため、それぞれの家に伝えられる秘術を生かしたコンビプレーは腐るほどある。その中には――まだアカデミー生程度の実力なのに――うまく連携すれば上忍とて倒せる連携技もあるのだが……それを決めるには、まだ呼吸が噛み合っていないらしい。
 そのため日頃からチームワークを高めるようと、一緒に行動するよう親から言い付けられている。そのことに子供たちも異論はないため、ほとんど周囲にセットで認識されるぐらい仲がいい。いいのだが、

「ということで。今日はー、第十三木ノ葉湖に行くわよ!」

「『ということで』から話しだされてもわかんねぇーぞ……」

「ダメだよ、シカマル。こんな風になったいのを止めるなんて、僕たちには不可能だよ」

「ったく、しかも第十三っていったら遠いうえに森の中じゃねぇか、めんどくせー」

「遠出になるからって弁当まで頼んだんだから、さっさとキリキリ歩くー」






 こんな会話が繰り広げながら男二人をひきつれつつ女が歩きだしたように、この三人で権力を握っているのは山中いのだった。
 忍者学校くノ一クラスではトップの成績を誇り、才色兼備ながら同性に嫌われない面倒見のよさをもつ将来有望な忍者の卵なのだが……どうもリーダシップがある反面、自信過剰というか調子に乗りすぎることが稀にある。
 まぁ欠点といえるほどではないからいいのだが、付き合わされるシカマルとチョウジには困ったところだ。
 せっかくのアカデミーの休日、のんびりと過ごしてたらいきなり家から連れ出されたのだから。弁当が渡されたあたり親は聞いていたらしいが、そこまでしておいて二人にはなんの説明もないあたりに不条理を感じる。

「で、人を連れ出した用ってのはなんなんだよ?」

 口癖がめんどくせー、それだけでだいだいの性格を説明できてしまうシカマルが尋ねると、いのは上機嫌に答えてくれた。

「ただの薬草採りよー。いっぱい採ったら小遣いアップするのよ。これでサスケ君とのデート資金が……さぁ、あんたらも張りきりなさいよ!」

「いや……それ聞いたら気力萎えるのが普通じゃねーか?」

「うん、僕たちの小遣いが増えるわけじゃないしね」

 心なしか足取りを重くした二人だったが、ここで踵を返すようなことはしない。そんなことをしたら拳骨は喰らうわ、なぜか晩飯抜きになるわ、小遣い減らされるわ――とにかく従っていなければ、不幸になると経験上知っているためである。

「ま、ちゃんと頑張ってたら甘栗甘で奢ってあげるからさ」

「よっしゃー! 遅いぞ、シカマル! 日が暮れる前に木ノ葉茶通りにいかねーとなんねーからな、ちんたら歩いてるヒマなんかねーぞ!」

 奢りと聞いただけで走りだすとは、チョウジはけっこう単純である。その小太りな体型――ポッチャリしているというにはやや無理がある――が示すように、食欲はなによりも優先されるらしい。

「…………おいおい、味方はいねーのかよ? ったく、しょーがねぇな」

 いきなり孤立無援になったシカマルはしばらく現金な幼馴染みをジド目で見ていたが、諦めたように小走りになった。チョウジを引き込めばシカマルもついてくると、そのためには食べ物が一番と理解しているあたり、いのの人心掌握術が一枚上手だった。

 こんなようなのが三人の日常だったわけだが――今日は一味違ったとさ。




 
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